4月の登山について ~花と残雪を楽しむ~

初心者向け

もう気が向いた時だけ書くのだ。ハッハッハ。

皆様いかがお過ごしでしょうか。
4月と言えば入学式、新学期、入社、新年度と日本では節目の月ですね。今年から新しい場所での新生活!という人もいれば、人事異動で全く知らない部署になっててんてこ舞いだ!なんて人もいるかもしれませんね。
…かく言う私は、自分の所属する部署から人が減ってしまいてんてこ舞いです。早く人増やして。

さて、では登山での4月はどんな感じなのでしょうか。

標高で雪の量が違う

私たちが住む平地では4月に雪を見ることはほぼありませんが、山ではそうもいきません。
標高が増すごとに残雪も多くなってきます。

1000m級

4月の陣馬山山頂。周りの山も雪は残っていない。

雪が残っている場所は少ないかと。もちろん東北や北海道方面なんかはまだ残っている可能性がありますが、関東から西にかけては残っているところは少ないと思われます。
ですが、雪が残っていないとはいえ朝晩は普通に寒いです。ある程度の寒さ対策は必要になってきますので、夏場の1泊登山で持っていくようなダウンなどを持っていくことをお勧めします。

2000m級

八ヶ岳ロープウェイから。いたるところに雪が残っている。

標高が2000mまで上がるとまだまだ雪が残っています。とはいえ、登山道にはほぼ雪は無かったり、山頂にちょこっとあるだけだったりなど、そこまで多くは無いでしょう。
でも雪の対策はしておいた方が吉。軽アイゼンやチェーンスパイクなどを携帯しましょう。
また日の当たる場所は暑く、日影は寒いです。フリースやアクティブインサレーションなどで調節しながら行くのがいいかと思います。
ちなみに僕の体感ですが、登り始めから頂上まであまり気温が変わらない印象です。

3000m級

4月の千畳敷。雪崩がコワイ。

もうフツーに雪山です。3シーズ装備では一切登れないので注意しましょう。
また、3月4月は昼と夜の気温の変化が激しい(特に晴れた日)ことから、雪崩が発生しやすくなります。晴れた日に気持ちよく登りたい気持ちはよく分かりますが、そのあたりのリスクもしっかり把握しておくべきです。
また「雪が腐っている」(ふっている)ことが多く、踏み抜き地獄になってしまうなんてこともあります。踏み抜きって疲れるんですよね…

お花がきれい

4月も下旬の写真だが、桜がきれいに咲いている。

4月はお花がきれいな時期です。
桜、木蓮、ツツジ、ユキヤナギなどなど…春はきれいなお花がたくさん咲いてますよね!

山だとそんなお花たちが野生でたくさん咲いています。まぁさすがに3000m付近ではまだ咲いてませんが、1000m付近の山には咲いている事でしょう。

それに、平地では散ってしまった桜なども、山に行けば満開なんてこともあります。
今年は桜見逃しちゃったなぁ…なんて思ったら山に行けばまだまだ咲いてますので、山頂を踏まなくても桜やほかのお花を見に山へ行くのもいいかもしれませんね!山はいいぞ!

野生動物が動き出す

山で出会ったカモシカ。こちらをじっと見て警戒している。

気温も暖かくなってくるにつれて、冬の間じっとしていた山の住民たちも餌を求めて動き出します。
冬眠明けの動物たちは空腹のため、食べ物を求めて活発に動きます。若干好戦的になっていることも予想できます。
動物たちは明け方と夕方に活動が活発になると言われてはいますが、昼なら大丈夫と言う訳ではありません。出会う可能性は普通にありますので、注意しましょう。

ソロなら熊鈴を鳴らしながら、パーティーなら会話しながら登るなど、人間がいるアピールをしていくといいでしょう。

万が一出会ってしまっても相手を興奮させないように、ゆっくりと後ずさって距離をとるなど、自己防衛しましょう。

まとめ

雪山をやらない山屋にとって、四月は本格的に登山に乗り出す季節かなと思います。
それに野生動物だけじゃなく、人間的にも活動しやすい時期になりますから、新しい事を始めるという事で登山を始める人も多いのではないでしょうか。

春山は朝のピリッとする冷たさが心地よいですし、お花もきれいです。ですが、動物たちも動き出すという事を肝に銘じて登山するといいでしょう。