ソロ登山のリスクとデメリット

ソロ登山
南御室小屋での完全ソロテント泊

ソロ登山にはいろいろと魅力があることは先日の記事でお伝えしました。

ソロ登山をあえて選ぶ。その魅力とは。
『どうして?一人って危なくない?』 と聞かれることもあります。全くもってその通りです。 それでも山に行くのはソロで行うことの魅力があるからですね。ここではそんなソロ登山の魅力をお伝えできればと思います。

『魅力も自分に合ってるしソロのほうが良さそうじゃん!』
と思ってくれると非常にうれしい限りではあるのですが、ソロにはそれなりの危険もあります。
まぁ皆さん百も承知だとは思います。

そんな危険を承知でソロ登山をするのにはやはり理由があります。
上の記事でお伝えした魅力もそうですが、
・仲間と休日が合わない
・ガチガチの山岳会はちょっと…
・気ままな一人旅が好き
・周りに登山する人がいない
・そもそも友達がいない
などなど、魅力以外でソロになってしまう人も多いでしょう。それでも山に行きたいのですからしょうがないですよね。

ですがソロ登山はやはり危険なんだという事をしっかり認識したうえで山へ行ってほしいと思います。そんなソロ登山のリスクやデメリットをお伝えできればと思います。

ひらちん
ひらちん

魅力も多いが危険も多いです。

ソロ登山でリスクが一番高いのは遭難した時

やはりリスクとして真っ先に挙げられるのが遭難でしょう。パーティー登山なら遭難しないなんてことは絶対にありません。パーティーでもソロでも遭難はするかもしれない点は同じですが、問題は遭難した後。ソロの方が格段に危険です。
ウィキペディアからの引用ですが、

また複数行動中に遭難した場合に死者・行方不明者となる割合7.0%に比べて、 単独で遭難した場合に死者・行方不明者となる割合は17.6%であり単独行で遭難した場合には致命的な結果となる可能性が高いことが判明している

Wikipedia:遭難より

なんとパーティー登山で遭難した場合の2倍以上の確率で死んでしまうとの事。周りが一人で行くのはやめろというのがよくわかると思います。

ではどんな理由でソロ登山の場合は助かる確率が低いのでしょうか。

正常な判断がしにくい

いざ遭難してしまったとき、ソロではすごく不安になります。不安を募らせ、混乱してしまい、正常な判断がしにくくなってしまうという事もあります。
「さっきから赤いリボンを見なくなったけど、踏み跡みたいなのあるし大丈夫だろ」と獣道を歩きながら思ったりするのです
また、混乱することによって怪我の応急処置なども正確にできなくなってしまうでしょう。

ひらちん
ひらちん

幻覚を見たりすることも。

リカバリーが困難である

やはりソロの場合、怪我をしたときに怖いですね。
・転倒して足の骨を折った。
・体調不良で動けない。

などの時はもう動くことはできません。登るのも下るのもできない状態
仲間と登っているなら、仲間に荷物を持ってもらったり、肩を貸してもらったりしてもらえるかもしれませんが、ソロだとそうは行きません。携帯電話の電波が入っていれば電話で助けを呼べますが、電波が圏外の時は他の登山者に助けを乞うことになります

滑落して怪我をして動けないなんて状況はもっと最悪で、自分のいる場所は滑落して登山道から外れていますので他の登山者に気づいてもらえないですし、携帯電話の電波が入っていなければ救助も呼べません。家族などが異変に気付き救助要請を出してもらわないと助けてもらえません。

ひらちん
ひらちん

ソロでの遭難はゲームでいうところの全滅です

そもそもソロ登山は遭難しやすい

そりゃそうだ。注意する人間が1人と3人では3人のほうが危険に気づきやすいですからね。
それに自分の鈍い部分も仲間は敏感に反応してくれる(意味深)かもしれません。
実際に仲間と登山していて登山道と違う方向へ進んでしまったとき、仲間がそっちではないよと気が付いて言ってくれたことがありますし、熊がいるのがいち早くわかって仲間に注意を喚起したこともあります。
ソロ登山では、注意のアンテナをいつもより高くする必要があると言えます。それでも二人のアンテナより多くのものが受信できるわけではないことを覚えておきましょう。

ひらちん
ひらちん

ガレ場をトントントントンヒノノニトンなんてリズムよく進んで危険を察知しましょう。(浮石を発見!)

ソロ登山でのデメリット

荷物を全部自分で持たないとならない

パーティー登山は食事係やテント係など荷物を分割して持っていくことが多いですが、ソロ登山では全部自分で持っていかないといけません。例えば、二人で行く場合は10kgずつの荷物になるのに対して一人で行く場合は15kgぐらいなるなどです。
ソロでのテント泊縦走などは、日数にもよりますが重いと20kg~30kgになったりもしますので頑張って持っていきましょう。
あと、装備を忘れたときに仲間に借りたりできないので荷物のチェックはしっかりしましょう。

ひらちん
ひらちん

UL思考ならもっと軽くなります。財布も

上級以上のレベルになるのが難しい

いわゆる一般登山道はそれなりに何とかなりますが、バリエーションルートはさすがに一人で挑むのは危険です。バリエーションルートは道の情報も少なく、整備がされていない道がほとんどですので高い対応力が必要になってきます。その高い対応力を一人で学ぶのはかなり難しいです。たくさんの経験が必要になってきます。
経験が必要だが一人で行くのは危なすぎるため、だれかと行くという形になるでしょう。そのレベルになると山岳会やツアーがいいのではないでしょうか。

ひらちん
ひらちん

いつか北鎌尾根に行ってみたい。

交通費がかかる

登山口までバスが無い場合も少なくありません、その場合自家用車やタクシーを利用することになりますが、ソロの場合は全額負担しなくてはなりません。特に自家用車の場合、高速道路やガソリン代が結構かかります。タクシーだって駅から登山口までとなると高いときは1万円を超えたりします。駅で相乗りができればみんなで分割できるので他のソロ登山者や2人組、3人組に声をかけていきましょう。

ひらちん
ひらちん

自動車の回送とか2万円以上かかるよ

自分が写ってる写真があまり撮れない

正直自分はあまり気にならないですが、SNS映えする写真は景色ぐらいしか撮れないでしょう。
危険個所を進んでいる自分の写真などの道中での写真はほぼ撮れないです。セルフタイマーや動画を利用すれば撮れないことはないと思いますが、ほかの登山者がいるとなかなかそれも難しくなってきます。恥ずかしいし。

ひらちん
ひらちん

山頂とかは他の登山者にお願いして撮ってもらおう。

リスクやデメリットを知ったうえでソロ登山に行こう

登山は自己責任なんて言葉をよく耳にします。全くもってそのとおりだと思いますし、ましてやソロ登山なんですべて自分のせいです。遭難しないためにしっかり準備をしたり、荷物が重いので体力付けたりと、それなりの対策を行っていくことが大事だと思います。
魅力もたくさんあるソロ登山。ぜひ安全に楽しんで頂きたいと思います。

ひらちん
ひらちん

家に帰るまでが登山です!