登山をやっている限り、だれでもありうる遭難の一つですね。
自分ではちゃんとした道を進んでいるつもりでも、いつの間にか地図に無い道を進んでいる状態。
進んでいると道っぽい所がなくなってようやく気が付くものです。
ですがちょっと意識するだけで道迷いはグッと減らせるし対策できると思います。
登山の遭難で一番多いのが道迷い
遭難と言われるとまず道迷いが頭に浮かびますよね。道も無いしどっちに進むかわからないし自分がどこにいるかも謎な状況です。
いや他に遭難ってあるの?と思うかもしれませんが、怪我や病気でまともな行動ができなくなる状態も遭難と言えます。天候が急激に悪化して動けなくなってしまうのも遭難ですね。
登山中に事故があり下山が困難になってしまったらそれはもう遭難と言えるでしょう。
そんな中で多い遭難が道迷いで、実に4割弱だそうな。怖いですね。
山の中は普通の登山道の他に、林業をするために作られた道、鹿やイノシシなどが通るいわゆる獣道、ロッククライミングをするために岩の方へ向かう登山道とは違う踏み跡の道、地元の人が山菜を採るために通る道、などなどたくさんの道が入り乱れるようになっています。
そんな中から登山道をしっかり見極めて進まなければならないので少し難しい所もあるのかもしれませんね。
道があるので進んでみたらクライマー用の道だったことがあります。
道迷いをしないための対策としてしまったときのための準備
結局道迷いなんかしないのが一番いいです。
そのためにどんなことに気を付ければいいのでしょう。
必要な装備をしっかり準備して持っていく
遭難しないために地図やコンパスを。ついでに読み方を勉強しておくといいでしょう。
それこそ今はスマホで地図のダウンロードをしておけばGPSを利用して現在地がわかりやすくなっていますので携帯に入れておきましょう。ついでに登山中はこまめに自分の場所を確認するといいですよ。
万が一遭難してしまったときのために必要なものは
・水分(少し多めに持っていく)
・非常食(こちらも食べ物を少し多めに持っていく)
・ツエルトもしくはエマージェンシーシート(ツエルトを持っていくならトレッキングポールもあると便利)
・笛(自分の位置を知らせるために)
・エイドキット(包帯や消毒液、三角巾など)
・ヘッドライト(夜の山はマジで真っ暗)
この辺りがあるといいのではないでしょうか。
すれ違う人にはあいさつをしておく
あいさつをしておけば、少なからず相手に印象を与えることができるはずです。そうすれば自分が遭難してしまったときに、ほかの登山者が何時頃あの辺ですれ違ったという情報を捜索する人たちに伝えることができるので、ある程度絞っての捜索ができるでしょう。数%かもしれませんが、助かる確率が少しでも上がるのならちょっとあいさつする程度安いものです。
というかそもそも挨拶は基本中の基本ですよね。
リボンなどの道しるべを確認する
登山道でよく見かけるリボンやテープを意識して確認しするようにするといいです。
中には林業用のテープなどもあったりしますが、登山用は色が違うようになっているはずです。
『あれ?道どうなってるんだろう』って少しでも思ったときに立ち止まってリボンやテープを探して、それらがある場所に向かって進めば問題なく進めるはずです。
登山届をしっかり提出する
いざ遭難してしまったときのために、自分を迅速に探してもらうためのものです。
ルートなどをあらかじめ報告しておくことによって、捜索がスムーズになるため、助かる確率もグッと上がってくるでしょう。
さらに登山届をつくときにある程度山やルートを調べると思います。その時に道迷いしやすい場所などが確認できますので、あわせて確認しておくといいと思いますよ。
行く前に必ず山の情報をたくさん入手しておきましょう
道迷い時の対処方法
では、そんな道迷いになってしまったらどういった対処があるのでしょうか。
まずは落ち着く
『やっべぇ道に迷った!どうしようどうしよう!』
となってしまうとその後に正常な判断は難しくなってしまいます。道ではないのに道っぽく見えたりしてしまいます。
と言うわけでまずは落ち着きましょ。深呼吸して水分補給しましょ。
そうしたら次の事をやりましょう。
周りを見回して地図などで現在地の確認
次に自分がいる場所を確認するために一度周りをよく見まわしましょう。
落ち着いてよく見回すと、登山道によくあるリボンや看板が見えるかもしれません。もしそれらが見えたらそこに向かって歩いていけば登山道に戻れるはずです。
もし目印になるものが見当たらない場合は、地図を使って現在地の把握をしましょう。
地図を読んで自分の場所を把握するのは多少知識が必要になってきますが、最近はスマホに山岳地図をダウンロードしてGPSで自分の大まかな位置がわかるようなった時代です。
もし自分の位置から登山道が近いようなら、コンパスをしっかり使って方角を確認し進んでいきましょう。
来た道を戻る
自分の位置もわからない、周りに目印も無いとなった時の選択肢として、まずは来た道を戻ることができるかどうかを確認しましょう。
もし来た道をはっきり覚えていて戻ることができるのなら、そこ進んで登山道まで戻りましょう。
そうしたら後は登山道を間違えないように進むだけです。
尾根を登る
来た道もわからないのなら、近くの尾根をまず目指します。
尾根に着いたら後は尾根沿いに山頂を目指すつもりで登っていきましょう。山頂までには登山道へ合流できるはずです。最悪山頂には行けるわけですから、そこから登山道へ戻ればよいのです。
救助申請を出す
もう体力がなく、動くのが難しいときは救助申請を出しましょう。
携帯電話がつながればすぐに電話をすればいいですが、山の中ですので繋がらない場合もあるでしょう。その場合はつ繋がる場所まで移動するか、移動する体力がないならすぐにその場でビバークを行い、体力をある程度回復させてから移動するか、救助がくるまでじっと待つしかないです。
大声を出して他の登山者に助けを求めてもいいと思います。
道迷いしたときにやってはいけない事
もし道迷いに合ってしまってもやってはいけないことがあります。
それはやみくもに下ることです。
なぜなら登るに比べて下るほうがはるかに難しく危険です。無理に下って滑落して怪我をして動けなくなってしまうのが道迷いにおける最悪のケースと言えるでしょう。
下っていればいつか麓について家があるでしょ。と思うかもしれませんが、その麓まで安全に行くことが困難であると考えられるため、リスクを負って下るよりもまだリスクの少ない登りをしたほうが、わかる場所まで行くのはいいのかなと思いますよ。
下れる場所は登れるけど、登れる場所を下れるかはわからないです。
まとめ
かく言う僕もちょっとした道迷いに何度かあっています。僕の場合はすぐに気が付いて対処できたので大丈夫でした。ですがそのまま進んでいたのかと思うとぞっとします。
何度も登山をしていますが、そのたびに気を引き締めないとなと感じます。
実際に遭難して大勢の人に迷惑をかける上にものすごい費用がかかります。山岳保険なども合わせて加入しておくといいですね。
僕はモンベルの山岳保険に加入しています。